基本情報
『ATRI -My Dear Moments-』は、Frontwingと枕(Makura)が開発を手がけたビジュアルノベルです。 Steam版の販売元はANIPLEX.EXEで、2020年6月18日にSteamでリリースされました。
| 正式タイトル | ATRI -My Dear Moments- |
|---|---|
| 開発・販売元 | 開発:Frontwing、枕(Makura) / 販売:ANIPLEX.EXE |
| 発売日 | Steam版:2020年6月18日 |
| 対応プラットフォーム | PC(Steam、DMM.com、DLsite)、Nintendo Switch、iOS(App Store)、Android(Google Play) |
| ジャンル | ビジュアルノベル |
| 価格(税込) | Steam版:2,200円 |
PC / Steam評価・配信状況
Steam版では、全期間レビュー数が2万件以上で、そのうち97%が好評という「圧倒的に好評」の評価を獲得しています。2026年4月の直近30日間のレビューでも96%が好評と、発売から数年経っても安定して高い評価を維持しています。多くのレビューで「泣ける」「ストーリーが素晴らしい」「アトリが可愛い」といったコメントが目立ち、ストーリー重視のビジュアルノベルとして高い支持を得ていることが分かります。
物語と世界観:沈みゆく世界で、君をみつけた
『ATRI -My Dear Moments-』の世界は、海面上昇によって陸地の多くが水没した近未来が舞台です。「沈みゆく世界で、君をみつけた。」というキャッチコピーが象徴するように、人類はかつての文明の多くを海の底に沈め、残された人々は限られた土地で細々と暮らしています。そんな“終わりゆく世界”の片隅にある、海辺の小さな町が、物語の主な舞台になります。
主人公・斑鳩夏生は、本土のエリート育成校「アカデミー」に在籍していた17歳の少年です。しかし、ある事情から休学し、故郷である海辺の町へ戻ってきます。ところが、帰ってみると実家はすでに海の底に沈んでしまっており、彼は“帰る場所”を失った状態で物語をスタートさせます。そんな夏生が、海洋地質学者だった祖母の家に残されていた少女型ロボット「アトリ」と出会うところから、この物語は本格的に動き出します。多くの読者をファンにさせるアトリの可愛さは、ぜひ本編で確かめてみてください。
物語の軸は、「失われゆく世界」と「ひとつの出会い」です。夏生は、自分の過去や将来に閉塞感を抱えながらも、アトリとの生活を通じて少しずつ前に進もうとします。アトリもまた、自分が何者なのか、何のために生まれたのかを模索しながら、夏生や町の人々と関わっていきます。この“人間とロボットの関係性”を丁寧に描くところが、この作品の大きな魅力のひとつです。終末的な雰囲気の中にも、人間らしい温かさやユーモアがしっかりと光っています。
物語の進行は、基本的には一本道のビジュアルノベルですが、ところどころに選択肢が用意されています。選択によってはわずかに展開が変わる場合があります。
ゲームシステムの特徴とプレイフィール
『ATRI -My Dear Moments-』は、いわゆる“読むゲーム”であるビジュアルノベルです。UIはシンプルで、テキスト送り・既読スキップ・オート再生・ログ確認など、一般的なビジュアルノベルの機能が揃っています。
選択肢がいくつか登場しますが、基本的には一本道のシナリオです。小説を“自分で読み進めていく”感覚に近く、のんびり進められるタイプのゲームです。派手なシステムよりも、物語と演出の積み重ねで魅せる作品と言えます。
ゲームの難易度
操作はテキスト送りと選択肢のクリックだけで、失敗してゲームオーバーになるような要素はほぼありません。
選択肢によってわずかに分岐はありますが、攻略なしでも物語を最後まで楽しめる作りになっています。ゲームに不慣れな人でも安心してプレイできる作品です。
良かった点・気になった点
- 心に残るストーリーとテーマ:
沈みゆく世界というSF的な設定と、人間とロボットの関係性を描くテーマがよく噛み合っていて、終盤にかけて感情がどんどん揺さぶられます。アトリの無邪気さと純粋さが、重いテーマを優しく包み込んでくれる感覚があります。 - キャラクターの魅力が濃い:
主人公の夏生も、アトリも、サブキャラクターたちも、それぞれに芯のある性格描写がされています。特にアトリは、ロボットでありながら“人間らしさ”を感じさせる言動が多く、プレイヤーの心をわしづかみにしてくれます。 - ビジュアルと音楽のクオリティが高い:
キャラクターデザインはゆさの、シナリオは紺野アスタと、安定した作画と脚本です。音楽もシーンに合わせて丁寧に演出されており、物語の感情をさらに引き立ててくれます。 - マルチプラットフォームで遊びやすい:
PCだけでなく、Switchやスマホでも遊べるため、通勤中や寝る前など、自分のライフスタイルに合わせてプレイしやすいのも大きな魅力です。
- 選択肢の影響が限定的:
分岐はありますが、物語の大筋は大きく変わらない作りです。マルチエンドをガッツリ楽しみたい人には、少し物足りなく感じられるかもしれません。 - プレイ時間が比較的短め:
一本のルートを読み切るのに10時間前後と言われており、大作RPGのような“何十時間も遊べる”ボリュームではありません。じっくり長く遊びたい人には、少し短く感じられるかもしれません。 - 一部UIのカスタマイズ性が低い:
テキスト速度やオートの設定などはありますが、フォントサイズ変更やUIレイアウトの大幅なカスタマイズはありません。目が疲れやすい人や、細かい表示設定にこだわりたい人には、やや物足りない部分もあります。
価格とボリューム
定価はSteam版2,200円。メインストーリーは10時間前後です。
セールでは半額近くまで値下げされることがあります。価格に対して、ストーリーのクオリティと感動体験を考えると満足度は高く、特に切ない系のビジュアルノベルが好きな人ならきっと気に入る作品だと思います。
こんな人におすすめ
- 泣けるストーリーや感動的なビジュアルノベルが好きな人
- SFや近未来世界観に興味がある人
- アクションよりも“読んで楽しむ”ゲームを好む人
- 通勤中や寝る前に、少しずつ読み進めたい人
ストーリーの完成度とキャラクターの魅力が非常に高く、ビジュアルノベルとしてのクオリティはトップクラスです。「一度は体験しておきたい感動作品」として、ビジュアルノベル好きには強くおすすめできる一本です。
投稿者プロフィール
- RPG、アクションからノベルゲームまで、気になるものは何でも手を出す雑食ゲーマー。エルデンリング、仁王など死にゲー大好きです。でも得意ではないです。なので、何度も心折れそうになりながらコツコツ進めてます。いつかは華麗なプレイができるようになりたいなぁ。
